平成8年班 研究報告 大分県産業科学技術センター
光硬花樹脂模型の作成臆関する検討
一光造形システムによる複雑形状部品の一品生産に関する研究一
大塚裕俊 磯城電子部
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要旨
光造形法による直接鋳造法では,最終的な金属製品の品質。精度の確保か重要である。そのためには樹脂型の精度と, 湯流れの良いひけ巣の生じない適切な方案デザインか必要である♭ またセラミック焼成時に内部の光造形モールドをう まく溶解。燃焼させて外部にガスとして放出するような構造上の工夫か必要である.
これらを実現するため,樹脂塑の精度に影響するハード。ソフトの各要風 樹脂模型の強度9 鋳造型焼成時の強度8 排ガス性及び湯流れ解析による方案設計などについて検討を加えた。
ならない.このときソリッドモデルの表面デ㌦夕かST Lファイルと呼ばれる面を3角形パッチの集合体データ に変換される。変換に際しては対象か平面ならば問題な いが,空間中の自由曲面などは3角形パッチの密度によ
り精度がきまる。鋳造品の要求によりこの公差(トレラ ンス)をCAD側で人力しなければならない、
例えばU
−g r a PhなどCADシステムではこの機
能か「ラビッドプロトタイピング」としてインタフェー ス化されており便利である。今年度は基礎的な階段型モデルについて,ソリッドモ デルからSTLファイル化を試みたところ良好な結果を 得た¢(匡羞9。1∼3)
なおZ方向の量子化誤差(寮層化誤差)による階段状 の造形結果(ギザギザ)については光造形で最も問題と なるが,今年度は取り扱わない奮
2.1.2 ハードウエア要逆
光造形の精度にはタ システムのメカ部の精度(ハ血ド)
か大きく影響する。いわゆるエ作機械など位置決め機能 を持つ機械全般についてタ その精度管理かゴ王Sなどで 標準化されるようになり,これば光造形システムの精度 評価い管理についても非常に有効と考えられる.
今後のハードの精度向上を考えれば,光造形システム
もこれに準じた形で精度評価¢管理を考えていく必要か
ある。(一般的な光造形システム本体のメカ部は,工作 機械のそれと本質的に同じものである。)
一般にエ作機械の幾何的誤差には,直線運動誤差,回 転運動誤差,および軸の公差角誤差かあり,これらか工 作機械の基準面上に組み立てられている。これらは直接 1.はじめに
光造形法による直接鋳造法では,最終的な金属製品の 品質◎ 精度の確保が重要である.そのためには樹脂型の 精度と,湯流れの良いひけ巣の生じない適切な方案デザ インか必要である.またセラミック焼成時に内部の光造 形モ山ルドをうまく溶解・燃焼させて外部にガスとして 放出するような構造上の工夫か必要である。
これらを実現するためには従来の鋳造工学での知識 (湯口B押し㊤湯道¢製品の向きなど)に加えてこの技 術特有の要因を検討する必要かある。これには光造形の 樹鮨型の精度に影響するハ岬ド唸ソフトの各要因の検討 などか含まれる.またCÅDでのモデル化 光造形用デ … 夕の作成,光造形システムへのデータの受け癒しなど システム的な知識も必要となる.加えてCA.Eの利用に よる樹脂型の強度や湯流れの予測もこれらに関連して有
効である
以下ではこれら各事項について検討を加えた。 2.研究内容
2∴唐脂嘆型の梢琶
2,1.1 ソフトウェア要望
光造形の精度を決めるものは,製造機の精度(ハ… ド)
とCADデータの精度(ソフト)に大きく分けられる. ソフトについてはCADでのデータ変換による精度管理
か問題である.
CÅDの中で作成されたソリッドモデルは,まず光造 形システムへの受け渡し用のデータに変換されなければ
平成8年廣 研究部貴 大分県産♯科学績術センター
工作物(光造形物)の形状偏差および姿勢偏差ならびに 表面隠さなどに影響する。また工作機械の熱変形による 加工誤差の問題は⊥r F磯城の加工精度を向上する上で避 けられない.J I S情報などによるポイントを以下に示 す.
(1)工作機械(或いは空間位置決め機能をもつ機器一般)
の精度管理についてはJ 王Sでもようやくその全体が整 うことになった.それは幾何的精度(一般),位置決め 精凰 熱変形試験,及び円運動試験の4項目を柱とする。
(2)位置決め精度はⅩヶ y軸での往復位置決めデータを統
計処聾することで評価をする.測定はレーザ計測システ
ムにより非接触剖定するか,非常に精度よく竹澤■に計測
できる.光造形システムの駆動テーブルは現在ステッピ ングモータによるものである.しかし今後の精度向上の ためACサーボ駆動化などでの評価か必要となると思わ れるか,本手法の利用は非常に有効である。
(3)熱変形試験は,機械運転時のテストバーの変形量の時 間的変動を計測するなどの方法か規定される予定である
(公差はない).例えば旋盤の位置決め精度の変動測定 などでは管 熱的な定常状態となり変動か落ちつくまでか なり時間かかかる.これに対し主車由まわりにオイルクー ラを配備したM/Cではテストバーの変形量の時間的変 動は小さい場合か多い.光造形システムの駆動系は現在 小型であり熱容量か小さいため,稼働開始からすぐ熱的 な定常状態となると予想される.しかし今後は容器や樹 脂を含めたシステム全体の熱特性も考慮していく必要か
ある.
(4)円運動試験は,DBB(ダブルボールバー)という計 測器異を用いて機械に円弧運動を行わせ亨 その変位の軌 跡を特性評価することにより行う。この方法は京大の塩 野教授グループにより研究開発されてきた.DBB計測 は非常に簡便で効率的な方法である。同時にパソコンに よる計測ソフトもシステム化して開発されている.すで に工作機械だけでなく一般の製造機械でも取り入れられ つつある。光造形システムのハードの円運動機能の精度 測定についても,この方法によれば精密な評価か可能と なると思われる。
2〟2 樹脂模型の強度
現在,有限要素法によって構造体の強度評価の予測を 行う技術か利用されている.
本事業での光造形による樹脂塑は そのセラミック塗 布。乾燥工程をめぐり外力か主に圧力として負荷となる ケースかあり,その変形や歪みは製品の精度に大きな影 響を及ぼすため,その強度について事前評価できれば合 理的である。これを行うためにはまずソリッドモデルと してCAD化されたデータを用いてヶ それを有限要素解
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平成8年度 研究報告 大分県産♯科学技術センター
かわかった寸
(り世界的にも鋳造解析(CAE)は業界の7∼10%程
度しか利用されていない.(2)消失模型(l os t f or m)でのシミュレーションも始ま
っている.
(3)固液温相状態での固相率か高い場合でのシミュレーシ
ョンも始まっている.
(4)鋳造での自由液面の挙動解析などの結果から,自由液 面を乱さず酸化皮膜を巻き込まぬような鋳造方案か求め
られている.
(5)自由表面流の解析では従来の直交メッシュでは計算結
果か良くないので改良か必要である.
(6)今後もユーザ,大学,企業で連携を取りエキスパート システムを充実させCAEの生き残りをはかっていく必
要かある.
また各鋳造メーカなどの多数の湯流れ解析事例の資料
によれば,モデル化,固液共存状態の取り扱い,熱伝達
係数の決定方法,偏析現象のモデル化 結果による鋳造 方案の改良のポイントなど種々の応用技術やノウハウか 必要であるため,今後の検討か必要である.
3.緒言
光造形法による直接鋳造法を実用化レベルの技術にす るためには,従来の鋳造工学での知識(湯t い押し。湯 道℡製品の向きなど)に加え,上述したようなこの技術 特有の要因を細かく検討していく必要かある.これらの 要素となる技術の向上により,その実用化も手近なもの になると考えられる。
なお本考察では、光造形システムを直接鋳造法に利用 する場合の一般的な換言引ことどめた。
文献
i )大中逸堆,長坂悦敬.村上俊彦∴鋳造方案システム「J S▼ CAST」の概要と解析例” ,素形材,5(1996)
析(FEM)データに変換しなければならない.このF EMへのデータの受渡しは出来るだけスムーズに行う必 要かある。その具体的工程eインターフェースほケース により多様であるか,今年度は当センターのシステムを 用いた場合,どの程度可能かを中心に検討した.
その結果,以下の点かわかった。
(1)ソリッドモデル → FEM
メッシュはソフトで自
動化か進んでいるのでそれを利用するのか合理的である.(コストか大幅に削減できる)
(2)外力(負荷)については個々の工程をよく調査の上モ
デル化するべきである.
(3)物性値については個々の樹脂でよく値を調査する必要
かある.
例えばU
−g r a phなどCADシステムではこの機
能か「CÅEモジュール」としてインタフェース化され ており利用しやすくなっている。今年度は基礎的な階段型モデルについて,ソリッドモ デルから有限要素ファイル化(4面体に分割)を試みた ところ良好な結果を得た.
2.3 鋳造型焼成時の強度・排ガス性
セラミクス焼成時の樹月旨の膨張と燃焼ガス圧による型 の破損を防止するため,樹月旨型の自己崩壊構造や排ガス 構造を検討する。
自己崩壊構造では,樹月旨模型の製造過程でセラミック スコーティング後の加熱による焼成時の膨張や変形によ るセラミックス型の破損を防止するため,一定の加熱な どの操作により内部に向かって自己崩壊する樹脂構造の 開発を行う.今年度ほこのような機能をもつ樹脂型の壁 面構造について検討した。いくつかのデザインが提案さ れたか,樹脂物性億の人力や適切なモデル化により数値 計算による性能予測も可能であると思われる.
また排ガス構造では,前記の基本的な階段型モデルの 構造を,湯道鵡湯口か同時に排ガス通路にもなるような 設計とした¢ またセラミクス型本体に多くの気道をつけ 加えるなどの補助的な工夫も行った.
2。ヰ 濁流れ解析による方案の検附
光造形による直接鋳造法においては,湯流れか良くひ け巣等の生じない適切な方案か必要である.
現在,数値計算による金属の凝固解析をシミュレーシ ョンにより行う技術か用いられるようになり,本事業で も適切な方案デザインの設計のために有効に利用できる 可能性かある.今年度は鋳造解析ソフト「J S−CAST」の利 用について検討及び情報収集を行った.
その結果,鋳造湯流れ解析の利用という点でチ 現在の 状況及び問題点として以下に示すようなものがあること